トップ 差分 一覧 ソース 検索 ヘルプ ログイン

新しい重合法の開拓

 環状ヒ素化合物とアルキン類とのラジカル共重合

最近我々は環状ヒ素化合物とアセチレン類とのラジカル反応を利用して、ヒ素原子を繰り返し単位で主鎖に有する新規高分子の合成に成功しました。得られたポリマーは構造が明確に制御・解析された含ヒ素ポリマーの最初の例であり、機能性材料としての利用が期待されています(図-1)。また同様の反応は環状リン化合物にも応用でき、さらに他のヘテロ原子を導入すべく現在研究をおこなっています。

図-1

 シッフ塩基配位銅錯体存在下でのアミノ酸エステルの重縮合反応

分子量分布等が制御されたペプチド合成法としては、開環重合による方法が知られているのみであり、逐次的に進行する脱水重縮合が制御された例はほとんどありません。我々は最近、シッフ塩基配位銅錯体へのアミノ酸エステル挿入反応に着目し、分子量分布が高度に制御された縮合系ペプチド合成の新規重合法を開拓することに成功しました(図-2)。

図-2